〜目指すはスチールモノコック構造〜

水島製作所は、NJSラグレスフレームの製作に強いこだわりを持って取り組んでいます。
その理由は明確です。

  • 軽量化が可能であること

  • 視覚的に美しく、特にピストフレームに適していること

私が追い求めているのは、カーボンモノコックのように“一体成型”されたスチールフレームです。
まるで一枚の鉄板から成形したかのような、連続性と剛性を備えた構造を理想としています。


独自の製作思想

インターネット上では「パイプの裏側までロウ材を流し込み、高強度を実現」と謳うビルダーも見られます。
かつて私もその手法が正しいと考え、同様の方法で製作していました。

しかし、お客様から「フレームが硬すぎる」との声をいただいたことをきっかけに、既存のラグレスフレームを徹底的に分解・調査し、製作手法を見直しました。

その結果、ロウ材の過剰な投入や加熱により、接合部の金属が本来の特性を失い、不自然に硬化してしまうことが判明しました。
これは、必要以上の“過剰強度”を生み、素材のしなやかさを損なう要因となります。


水島製作所の取り組み

当社では、高級な 低温用・銀入り真鍮ロウ材(引張強度400〜500MPa) を使用しています。
参考までに、競技用クロモリパイプの引張強度は一般的に 1000〜1200MPa。

パイプ肉厚0.8mmの場合、ロウ材は約2mmの厚みがあれば十分な強度を確保できると考えています。

また、溶接時の加熱範囲を最小限に抑えるため、小さな炎を用い、低温でロウ材を“貼り付ける”ように慎重に溶接します。
ロウ材をパイプ内部に過剰に回さず、必要な部分にだけ適切に入れることで、パイプ本来の性能を最大限に引き出します。


厳格なNJS試験も合格済み

ラグレスフレームは構造上、ラグ付きフレームよりもNJSによる強度試験が厳しくなります。
当社の製造手法はすべての基準を満たし、認定を取得しています。


今後の展望

私が追求するのは、「走行性能」と「造形美」を両立したスチールモノコックフレームです。
これからも、高い技術力とこだわりをもって、より完成度の高い製品をお届けしてまいります。